1強の駒大に真っ向勝負挑み箱根駅伝で勝利 青学大・原晋監督「区間配置」の妙
第100回の記念大会の前、大方の予想は、「駒大の1強、2年連続の大学駅伝3冠間違いなし」だった。
ところが、だ。その駒大は3区で青学大に首位を明け渡すと、2日の往路は2分38秒差の2位でゴール。3日の復路もその差をジリジリと広げられ、10時間41分25秒の大会新記録で2年ぶり7度目の総合優勝を遂げた青学大から6分35秒の大差をつけられての2位。完敗に終わった。
箱根で9度の総合優勝の経験がある元順大監督の澤木啓祐氏は駒大の敗因についてこう語る。
「駒大の1強、優勝間違いなしといわれていたが、それはマスコミが決めつけていただけのこと。勝負の世界に絶対はない。とくに箱根は距離が長いですからね。駒大の誤算は3区で学生ナンバーワンといわれるスピードランナーの佐藤(圭汰=2年)が抜かれ、4区、5区で引き離されたこと。前半から逃げ切りを狙う駒大に挑んだ青学大の区間配置が巧みで、計算通り3区で先頭に立ち、駒大陣営に焦りが生じた。逆に青学大はトップに立ってから1号車の後ろを気持ちよく走り、プラスアルファの力が出た。それとは別に印象に残った点を1つ。優勝した青学大をはじめ、ランニングフォームがきれいな選手が多くなりました。美しい動きは合理的で、エネルギーの消費効率がいい。指導者のレベルも上がってきたということでしょう」