プロ野球FA人的補償“事件簿” 内海哲也は涙で巨人退団、岩瀬仁紀めぐり中日と日本ハムで大騒動に
内海は現実を受け止め、「ビックリしましたが、ひと回りもふた回りも大きくなってジャイアンツに戻ってこられるように頑張ります」と前を向いたものの、退団の挨拶に訪れた球団事務所で関係者らを前にすると涙が止まらず、ショックの大きさを物語った。
■長野久義(巨人→広島)
内海ショックから17日後、巨人ナインとファンに再び衝撃が走った。同じ18年オフに、広島からFAとなった丸佳浩を獲得していた巨人は年明けの19年1月、人的補償で長野久義(34=当時)が移籍することを発表したのだ。
内海と同様に長野もアマチュア時代から巨人入りを熱望。日本ハムから4位指名された06年、ロッテから2位指名された08年と2度の入団拒否を経て、意中の巨人に入団し、新人王、首位打者、最多安打のタイトルを獲得した看板選手だった。相次ぐスター選手の流出に、球界は騒然。自主トレでロサンゼルスに滞在していた長野に、巨人のフロント幹部が国際電話で「申し訳ない」と謝罪する事態に発展した。
12年に最多安打のタイトルを分け合った盟友の坂本勇人は長野移籍の報に絶句。「ずっと一緒にやってきたので、寂しいという気持ちが一番大きいです。ショックがデカすぎて今は言葉が思い浮かばない」と言葉を絞り出した。