全豪OPは初戦敗退も…時代は大坂なおみを「多様性の女王」として必要としている
テニスの全豪オープンが行われている。昨夏に出産、1年4カ月ぶりに前哨戦から復帰した大坂なおみは、1回戦で第16シードに敗れた。サービスエース11本、サーブの最高時速191キロでポイント率51%、ウイナー20……ブランクを考えれば上々の内容だろう。試合数を積めばすぐ存在感を取り戻す。時代は彼女を必要としている──。
ナダルがサウジアラビア・テニス協会のアンバサダー就任を発表した。アラブ諸国のスポーツ介入は、カタールのワールドカップ、世界陸上開催、アラブ首長国連邦(UAE)のF1、サウジもC・ロナウドを獲得し、ゴルフの新リーグを展開して、テニスでは昨年からU21最終戦をジッダで開催している。
ただ、テニスには男女共同参画で発展した特殊性がある。アラブにおける女性の地位は相対的に低く、LGBTQへの理解は全くない。昨年の女子ツアー最終戦はぎりぎりサウジ開催が見送られたが、ここに来て女子国別対抗戦(BJK杯)開催が浮上した。オイルマネー目当て、政治利用など批判はあるが、そんな単純な話ではない。
ウィンブルドンがフェデラー人気で盛り上がり始めた頃、世界のテレビ放映時間ランクの最上位にUAEがあった。ウィンブルドン名誉会員だった故川廷栄一さんはこう説明した。