大関霧島 痛恨2敗目に茫然自失、昇進に暗雲…綱とりに「あとひとつ」足りないもの
今場所に綱とりがかかっている大関霧島(27)が21日、翔猿に手痛い黒星を喫した。これで2敗目となり、悲願の昇進が一歩遠のいてしまった。
霧島は立ち合いから「まわしは取らせまい」とばかりに、突っ張りや張り手を繰り出す翔猿に対し、自身も押し相撲で対抗。しかし、安易な引き技で相手を呼び込んでしまい、あっけなく押し出された。
親方のひとりは「綱とりの重圧でしょう」と、こう続ける。
「霧島は技術は申し分ないし、安定感がある相撲が持ち味。しかしこの2日間は、らしくない相撲でした。7日目の北勝富士戦は勝ったから良いものの、引き技で墓穴を掘りかけた場面もあった。綱とりは言うまでもなく重圧がかかる。だから、つい安易に勝つ方向に転びがちなんです。綱とりはプレッシャーに耐え、いかに普段通りの相撲が取れるかが重要。あくまで一日一番で、先を意識してはダメなんです。先場所までの霧島だったら我慢して耐えながら、得意の四つ相撲に持ち込んでいたはずですからね」
霧島は今場所が自身初めての綱とり。未知の重圧に屈した、と言っても過言ではないだろう。