センバツ出場15校に聞いた「打球が飛ばない低反発バット」対策あの手この手
「打球が失速する」「打ち上げた打球が伸びない」「しっかりと芯でとらえないと飛ばない」
今回から新たに導入された低反発バットに関して、出場校の選手たちからはこんな声が上がっている。
センバツ高校野球は準決勝終了時点で、本塁打数が3本(うち1本はランニング本塁打)。大会を通じた本塁打数は2021年が9本、22年は18本、23年は12本だから、決勝で本塁打が量産されない限り、飛ばない低反発バットの影響を受けているのは明らか。各校の外野手の守備位置も、例年と比べて極端に浅くなっている。
■低い打球、筋トレ、芯に当てる練習
そこで多くのチームが実践しているのは「低く強い打球」の徹底だ。3年連続出場の高知・川村光輝主将はこう話す。
「昨秋から低反発バットを使い始めたのですが、とにかくフライアウトが多かった。そのため、バッティングでは打球角度を30度以内になるようなライナー性の打球を打つ意識付けをチームでしてきました。新しいバットではフライ性の打球は飛距離が伸びませんが、逆に転がしさえすればエラーを誘うことができてワンチャンスがありますから」