「ツーシーム」はいまや死語? メジャーで流行り球種、廃る球種、復活した球種
■復活した球種=フォークボール
MLBでは1970年代から80年代にかけて、フォークボールを武器にする投手がたくさんいた。ヒジを壊す元凶という説が流布し、落ち方は小さいがスピードが出るタイプのフォーク=スプリッターに乗り換える投手が続出した。そのため「フォークボール」という言葉は死語と化し、野茂、佐々木、上原らの大きく落ちる一級品のフォークボールは「スプリッター」に分類された。しかし、昨年メッツに「お化けフォーク」という異名のあるボールを武器にする千賀滉大が入団し三振を量産。ファンがフォークボールという言葉を特別視するようになった。そこで、MLBは「死語」と化していた「フォークボール」を復活させ、千賀限定で使うようになった。
■死語になりつつある球種=ツーシーム
ステロイドでパワーアップした打者が本塁打を量産した90年代から2000年代にかけて、メジャーの投手は小さく沈む軌道になる速球=ツーシームを多投して打球が上がりにくくした。特に一発リスクが高い日本人投手にとってツーシームの習得は必須事項だった。