「ツーシーム」はいまや死語? メジャーで流行り球種、廃る球種、復活した球種
メジャーリーグでは新しい球種が誕生してファンの目を引き付ける一方で、よく耳にした球種が、いつの間にか消えてしまうことがある。
■新球種=スイーパー
「横の曲がりの大きいスライダー」のことで、昨年、一般的になった。このタイプのスライダーはこれまで多くの投手が武器にしてきた。ダルビッシュはこのタイプのスライダーで目を見張る活躍をしたが、スライダーの中に含まれ、特別扱いされることはなかった。
それが一昨年から独立した球種になったのは、ドジャースとヤンキースの投手が、このボールを頻繁に使うようになったことがきっかけといわれる。しかし、最大の理由はメジャーリーグの看板選手になった大谷翔平がこのボールを多投して三振を量産、魔球扱いされるようになったことだ。
ただ、スイーパーとスライダーの境界線は、あいまいだ。
投手大谷は左打者に対してはタテの変化が大きいタイプのスライダーを多投するが、このタイプも一緒くたに「スイーパー」に分類されている。球種を細かく分類したがる日本のファンの感覚だと大ざっぱすぎるように見えるが、米国では問題にならないので、これは野球文化の違いというしかない。