前田健太が計る日本復帰のタイミング…DeNAは筒香復帰で大盛り上がり…古巣広島はヤキモキ?
来年は1000万ドル(約15億5000万円)保証
「今年36歳を迎えた前田にとって、現役として残された時間はそう長くはない。前田の契約は今年が年俸1400万ドル(約21億7000万円)で来年は1000万ドル(約15億5000万円)。今オフにタイガースが放出したとしても、前田は来年分の年俸は保証される。広島は前田が日本球界復帰を決断すれば、いつでも手を挙げる準備はできている。少なくとも来季に関しては年俸を安く抑えられるでしょう。22年途中にパドレス3Aの秋山翔吾を獲得した際も、22年の年俸800万ドルは20年に3年契約を結んでいたレッズが負担。広島は24年までの3年契約のうち、22年分の年俸は7500万円で済んだ。前田が日本球界復帰を決断すれば、巨人など他球団の動向は気になりますが、15年オフにポスティングでドジャース入りした際は、『僕はカープに入団してカープに育ててもらったので、すごく恩はあります。今回もポスティングを認めてもらいました。もちろん愛着があります』と話していた。広島復帰が本線でしょう」
■グラスノーとは対照的
一方で、某野球評論家は「日本に帰ってくるかどうかは、右肘の状態次第ではないか」と、こう続ける。
「報道陣に不安を吐露するなど、右肘の悩みは小さくないのでしょう。手術から復帰し、21試合に登板した昨季も出足はつまずき、4月は0勝4敗、防御率9.00にとどまった。術前と術後で、自分が気づかないフォームや感覚のズレが生じ、4月下旬に右腕の三頭筋痛でILリスト入り。本人は『手術前なら出ない筋肉の張りが出た。痛みをかばいながら投げていたので、ずっとそのフォームが染み付いていた』と話していましたが、IL期間中に投球フォームを見直したことで調子を上げることができた。今季も調子が上がってくれば米国で2年契約を全うする可能性はある。ただ、前田と同じ21年8月に右肘のハイブリッド手術をしたドジャースのグラスノーは昨季、同様に21試合に登板して10勝をマーク。今季は開幕から5勝1敗と好調を維持している。前田の復調が遅れているのは心配です。右肘の状態が上がってこないなら、米国でのプレーは難しくなる。日本に活路を見いだすかもしれません」
いずれにせよ、一番ヤキモキしているのは、広島のフロントとファンではないか。