佐々木朗希への《ラブコール》同然なのに…ドジャースのタンパリング疑惑が「疑惑」のままなワケ
10月1日、ドジャースのフリードマン編成本部長が楽天戦で完投勝利を挙げた佐々木の投球をネット裏で視察。
「彼に素晴らしい才能があるのは明らか。これまでさまざまな才能ある投手を見てきたけれど、彼は過去に米国に来た才能ある投手たちの仲間に入る人材」とコメントすると、一部メジャー球団は「他の球団と契約中の選手に秋波を送ったのと同じ。タンパリングにあたるのではないか」とMLBに抗議したという。
メジャーにおけるタンパリングは、編成責任者のクビが飛ぶくらいの重罪だ。それなのにドジャースのタンパリング疑惑はいまだ「疑惑」のまま。業務提携の解消などは、他球団の抗議に対して注意喚起しましたよというMLBのアピール、“アリバイづくり”とも思える。
「MLBにとって、人気球団のドジャースは太いカネづるですからね。大ナタをふるうわけにはいかないのでしょう」とはア・リーグのあるスカウト。
野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏はこう言う。
「ドジャースが実際にタンパリングをしたかどうかはともかく、MLBにとって重要な球団であることは事実です。例えば大谷の加入によって、日本企業がドジャースタジアムに広告を出すようになりましたが、ドジャースが入り口になってメジャー全体をカバーしようとMLBとパートナーシップ契約を結ぶ企業も出てきましたからね」