巨人移籍を決断したFA甲斐拓也の「メモ魔伝説」 金メダルの東京五輪でも本領発揮

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 扇の要がチームを去る。

 ソフトバンク甲斐拓也(31)が17日、国内FA権を行使した巨人への移籍を決断した。

 甲斐といえば、2017年から4年連続でチームの日本一に貢献し、昨季までにベストナイン3回、ゴールデン・グラブ賞7回の日本球界を代表する捕手。「甲斐キャノン」と称される強肩と投手陣が信頼を置くリードを武器に、今年8月には育成ドラフト出身でNPB史上初の1000試合出場を達成した。

 一口に「育成」と言っても、最終指名の6位入団。しかもドラフト1位は同じ捕手の山下斐紹だった。育成最下位から支配下、レギュラー、正捕手へと這い上がるための努力は人並外れていた。 球界関係者が言う。

「甲斐は『メモ魔』。プロ入り2年目から二軍の試合に出るようになり、対戦相手のデータ、コーチに指導された内容、気付いたことをノートに取るようになりました。自宅に帰っても、テレビもつけずひたすらタブレットで相手打者の映像を見続けているそうです。その研究熱心な姿勢と情報量が投手陣からの信頼を勝ち得る何よりの材料。抽象的なイメージや印象よりも数字や映像による分析の方が説得力がある。『甲斐が言うなら大丈夫』と、投手も安心して腕が振れるというわけです」

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