総額70億円注ぎ込んだ巨人は本当に「勝って当たり前」か? 大補強シーズンの勝率とその後
「補強した今年の戦力を考えるならば勝ってしかるべき。リーグ2連覇、その上の日本一を目指していきたい」
昨6日、巨人の国松球団社長が職員の前でこう訓示した。
昨年は4年ぶりにリーグ優勝を果たしたものの、CSでDeNAに敗れ、日本シリーズ進出を逃した。今季は13年ぶりの日本一を目指し、前中日のライデル・マルティネス(28)、前楽天の田中将大(36)、ソフトバンクからFAで甲斐拓也(32)、新助っ人としてトレイ・キャベッジ(27)を獲得。4年50億円以上のマルティネスを筆頭に総額70億円といわれる大補強を行っただけに、フロントが「勝って当然」と意気込むのは分かる。
ただ、必ず優勝できるかといえば、そうとも限らない。原前監督が最初に就任した2002年以降の大補強の年を見てみると、結果に直結したのは、小笠原や谷を獲得した07年、ラミレスら他球団の主砲、エース3人を同時獲得した08年にリーグ連覇。村田、杉内を補強した12年に日本一となり、丸が加入した19年からリーグV2を達成した一方で、沈んだ年も多い。