阪神快腕ルーキー工藤泰成「1年目からの期待度」 昨秋育成ドラ1入団→支配下昇格で衝撃の156キロ
むしろ、こちらの方がインパクトは大きかったかもしれない。
昨11日の西武戦で2番手で登板した、昨年の育成ドラフト1位右腕・工藤泰成(23=四国IL徳島)である。
先発したドラフト1位の伊原(NTT西日本)の後を受けて五回からマウンドに上がると、先頭の源田への初球は156キロをマーク。変化球も駆使しながら、危なげない投球で1イニングを三者凡退に打ち取った。
先発した伊原が社会人出身らしいソツのない投球で4回無失点と好投した一方、こちらの独立出身右腕は最速159キロを誇る快腕だ。
今春は実戦4試合4イニングを無四球無失点と好投。藤川監督の評価も高く、今月上旬に早々と支配下登録を勝ち取った。この日、「127」から「24」に変更された新背番号のお披露目登板で早速、自慢の快速球を投じた。
さる独立球団の関係者は、「今後の課題は、シーズンを通して、安定したパフォーマンスを発揮することでしょう」と、こう続ける。
「同じ四国IL徳島出身で2023年ドラフト2位の椎葉も工藤と同様、快速球がウリですが、瞬間的な爆発力はあっても、長続きする体力がなかった。独立リーグは年間の試合数が少ない。休み休みの登板となるため、コンディションを維持しやすいが、試合数が多いプロ野球ではそうはいかない。工藤は昨季、20試合に登板(13先発)し、68イニングを投げた。椎葉のように登板間隔を空けて投げる分にはともかく、いきなりフル回転となればガス欠を起こしかねないし、故障のリスクもある。阪神もまずは、年間通して安定したパフォーマンスを発揮できるように、投げる体力を身に付けることを優先するのではないか」