日本のトップアマ狙いメジャー球団大攻勢!森井翔太郎アスレチックス入団で潮目変わる
目の色を変えるパドレス
「メジャーが日本のトップクラスのアマチュア選手の獲得に本腰を入れ始めたきっかけは、日本のドラフトの上位候補だった桐朋(東京)の森井翔太郎のアスレチックス入りです。メジャー志向のあるドラフト上位指名クラスの高校生が、日本のプロ球団を経ずに高校から直接、海を渡った事実は重い。森井の契約金総額は約2億3600万円と日本のドラフト1位より多いものの、日本のプロ野球経由の選手を獲得することを考えれば、はるかにお買い得です。例えばドジャースが山本由伸の獲得につぎ込んだ金額はメジャー投手最高額となる約456億円ですから」
中でも日本のトップクラスのアマチュア選手の獲得に目の色を変えているのがパドレスだという。メジャー関係者がこう言った。
「以前から狙っていた森井をアスレチックスに奪われ、最後の最後まで追い続けた佐々木朗希(23)もドジャースにもっていかれた。オーナー一族の内紛で補強に大金を使えないこともあり、日本のアマチュア選手獲得に舵を切っています。日本に太いパイプをもつフロント幹部の指揮のもと、日本在住のスカウトに加えて韓国や米国在住のスカウトまで動員して日本のトップレベルのアマチュア選手の獲得を視野に入れています。昨年のポストシーズンの地区シリーズでは、同地区のドジャース相手に王手をかけながら涙をのんだ。大谷と山本と佐々木のいるドジャースを倒すためにも、ダルビッシュ(38)と松井裕樹(29)に続く日本人選手を獲得したい。根底にあるのは『BEAT LA(ロサンゼルスをやっつけろ)』というスタンスです」
ドジャースが70年ぶりの開幕8連勝を記録すれば、同地区のパドレスも負けじと球団記録を更新する開幕7連勝を達成した。このパドレスを筆頭に、メジャー30球団が日本のアマチュア選手の獲得に目の色を変えているのだ。
■実力次第で森井以上のカネが手に入る
佐々木麟太郎(19)は一昨年のドラフトを経ずに米国のスタンフォード大に進学。そして昨年は森井が高校から直接、メジャーに挑戦した。日本のトップクラスのアマチュア選手が本気でメジャーを視野に入れ、メジャーも彼らの獲得に躍起になり出した。
高校生や大学生がいきなりメジャー挑戦する場合は、佐々木朗希と同様に国際アマチュア選手として扱われ、契約金は制限される。それでも森井は日本のドラフト1位以上のカネを手に入れた。日本のプロ野球で飛び抜けた実績のある佐々木の10億円とまではいかないにしても、力次第で森井以上の金額を得ることも可能になる。日本のトップアマにとって、メジャーはいよいよ間近なものになってきた。