「高血圧はほっとくのが一番」松本光正著

公開日: 更新日:

 2000年まで、高血圧の基準値は上が180だった。ところがこれがどんどん下がり、2008年以降は上が130を超えると高血圧症とされ、降圧剤が処方されるようになった。
 高血圧のリスクを説く画期的な科学的根拠が発表されたわけでもないのに、ただひたすら基準値を下げた背景にあるのは、製薬会社と医師の癒着による“患者増やし”をおいてほかにないと本書。何しろ、かつて高血圧患者2000人を対象に厚生労働省が行った調査では、降圧剤を使用した人とそうでない人の間に、脳卒中の発症や死亡率の差が表れなかったという。

 さらに、日本で一番売れている降圧剤について、データを改ざんしたインチキ論文が発表されていることも明らかにしていく。
(講談社 840円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」