「蛮政の秋」堂場瞬一著

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 新聞社の社会部記者・南に舞い込んだ情報提供のメールに、大手IT企業から与党議員への違法献金と思われるリストが添えられていた。リストに記されているのはメディア規制法案に積極的な議員ばかりで、同社による政界工作の可能性が高い。前任地の山梨支局で誤報事件を起こした南は、起死回生を狙いながらも慎重に取材を進める。やがて、メールの発信者と思われる人物が1週間前に失踪したことが分かる。

 同じころ、野党の2世議員・富永も同じリストを入手。選挙を前に、与党にダメージを与え、名を上げたい富永は、予算委員会でリストに名がある与党幹部を追及するが……。

 虚実が入り乱れる政界・メディアを舞台にした社会派小説。(集英社 1800円+税)


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