「自己責任社会の歩き方」雨宮処凜著

公開日: 更新日:

 障害者施設の元職員が「障害者は不幸をつくることしかできない」と、19人の障害者を殺害する事件が起きた。実はこの国の多くの人が、「役に立たないと生きてちゃいけない」と思わされていると、著者は指摘する。 東大を卒業して電通に就職した女性でさえ、過労で自殺に追い込まれた。常に120%以上の力で仕事をしなければ「要らない」と言われるのではないかとみんな恐れていて、自分は「守られていない」と感じている。ここに「貧困バッシング」が生まれる下地がある。では、ホームレス支援をしている人が貧困バッシングの罠にはまらないのはどうしてなのか。

 生きるに値する世界をつくる道を探る。(七つ森書館 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方