本屋で買えるクラフトおもちゃ工作本特集
「FPVコンパクトドローンR」
カフェや雑貨店など、最近は書店と他業種とのコラボレーションが流行。書棚にはこれまでの常識を超え異業種から参入した「本」も並ぶ。新型コロナウイルスの余波で親子ともに外出もままならぬ日が続いている。そこで今週は、書店で手に入るオススメのクラフトおもちゃ工作本を集めてみた。
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ますます身近になってきたドローンだが、ついに書店でも手軽に入手できる時代がきた。
本機は、ローターを折りたたんだ状態で7センチ四方にも満たないトイドローン。規制対象外なので、箱から出せばすぐに遊べる。だが、操作距離は最大20メートル、縦横の宙返りも自由自在で、初心者にはぴったりだ。
もちろんカメラも内蔵で、手持ちのスマートフォンにアプリケーションをインストールすれば、リアルタイムに映像を確認しながら操縦(FPV)ができるようになり、他にも動画・静止画の録画をはじめ、前後左右の移動操作がスマートフォンの傾きと連動するジャイロ制御、指で画面に軌道を描いて操作するトラッキングモードなど、さまざまな機能が利用できる。
遊び方、楽しみ方はあなた次第で無限大。
(SAN―EI 8000円+税)
「お菓子の箱だけで作る空箱工作」はるきる著
ブルボンの「アルフォート」やロッテの「トッポ」など、お馴染みのお菓子の空箱を、精巧な立体作品に変身させる凄腕「空箱職人」の作品集。
アルフォートで作った「空飛ぶ船」は最初に発表した思い出の作。箱の金色部分を船体のポイントに用い、開口部から船内のエンジンがのぞける。
一方のトッポは、空箱の白い部分は壁面、茶色は屋根だとの思いつきから「天空の城」に変身するなど、空箱の特性を使い尽くした19作品を収録。「アーモンドチョコレート」など誰もが知るお菓子の空箱がファンタジー作品に仕立てられ、目を見張るばかりだ。
うれしいことに「オレオ バニラクリーム」1箱分で作る「戦闘機」など、初心者でも1時間ほどで作れる5つの立体作品の手順も写真付きで公開。目指せ空箱職人!
(ワニブックス 1200円+税)
「世界チャンピオンの紙飛行機ブック」ジョン・M・コリンズ著 久保田晃弘監訳 金井哲夫訳
著者は、2012年に紙飛行機の飛行距離世界記録を樹立。愛機「スザンヌ」が9年間も破られなかったそれまでの記録を6メートル近く更新して69・14メートルも飛んだそうだ。
どうすればそんなに飛ぶ紙飛行機を作ることができるのか。本書では、スザンヌをはじめ、これまで40年以上をかけて考案してきた22種類の紙飛行機の折り方を惜しげもなく公開している。
距離だけでなく、滞空時間記録保持機よりも空気力学的に優れていると自負する「プログライダー」や、先頭部分が大きく開口した「リング・シング」などのユニークなものまで、紙とクリップ、定規などのわずかな道具で無限大に広がる紙飛行機の魅力を教えてくれる。
飛行理論や投げ方、さらに世界記録を樹立するまでの物語まで、読んでも、遊んでものお得本。
(発行/オライリー・ジャパン 2200円+税)
「フォトモの世界」糸崎公朗著
「フォトモ」とは、フォトグラフ(写真)+モデル(模型)からの造語。本書の厚紙ページには風景写真が印刷されているのだが、風景を構成するパーツはバラバラに分解されており、それぞれを切り抜き、組み立てると、写真のようにリアルで、かつ立体的な模型である「フォトモ」が完成する。
収録されているのはケーブル設置の工事現場やSLが通過する踏切、浅草の駄菓子屋の店内、東京近郊の駅前商店街など、昭和の面影が残る懐かしい風景ばかり16景。
買い物客や通行人、通り掛かりの自転車や車など、風景を構成するすべてが一度分解され、読者がそれぞれ配置することによって、各人のオリジナルの模型が出来上がるというものだ。
作りながら各風景にちなんだ物語が脳内で始まり、ハマりそうだ。
(彩流社 1500円+税)
「DIY! WOODEN PUZZLE Horse」
レーザーカットされた合板からパーツを一つ一つ取り外し組み立てていくRobotime社の人気「3Dウッドパズル」シリーズ。中でもアニマルシリーズは、手軽で入門編には最適。ウマの他にも、オウムやフクロウなどの鳥から、遠吠えするオオカミやゴリラにゾウ、そしてサメやカメなど、バラエティーに富んだラインアップを誇る。
ウマは72ピースのパーツでできており、道具も必要とせず、日本語の説明書もついているので、子供でも小一時間もあれば完成するだろう。
しかしながら、完成品は後ろ足で立ち上がった躍動する姿で、高さ15センチ足らずの小ささながら迫力満点。インテリアとしても十分楽しめる。
子供も大人も、ひとときの充実した工作タイムが過ごせるだろう。
(輸入販売元/プラザクリエイト 850円+税)