「世界と比べてわかる日本の貧困のリアル」石井光太著
「世界と比べてわかる日本の貧困のリアル」石井光太著
GDP世界3位の日本は、同時に先進国中ワースト4位の貧困国でもある。そう聞いても途上国の貧困状況に比べると、まだまだ豊かだと感じる人も多いのでは。実は、言葉は同じでも日本の貧困は途上国のそれとは全く形態が異なるという。
途上国の貧困は、世界銀行が定めた「絶対的貧困」という基準で示され、1日当たり1.9ドル以下で暮らしている状態を示す。一方、先進国では「相対的貧困」という基準で示され、その算出方法によると今の日本では単身所得年収が127万円以下とされ、現在国民の6人に1人、約2000万人がそれに該当する。
国内外の貧困の現場を取材してきた著者が、日本と途上国の貧困の実態を解説しながら、日本が抱える社会問題を浮き彫りにしたテキスト。
(PHP研究所 924円)