豪華キャスト揃い 天海祐希「緊急取調室」は一見の価値あり
1月ドラマが続々とスタート。まだこれといったヒット作が見当たらないが、局の勢いを象徴するような陣容だったのがテレビ朝日の「緊急取調室」(木曜21時)。
取り調べといえば刑事ドラマで必ず登場するシーンだが、これをメーンにしたドラマは珍しい。とにかくキャスティングがスペシャルドラマ並みなのに驚く。主演は天海祐希。共演は田中哲司、速水もこみち、草刈正雄、でんでん、大杉漣、小日向文世。初回の特別ゲストが高嶋政伸。
天海、速水は同じ事務所の所属で、フジテレビが多かった天海と、もこみちのセットというのは興味深い。今や俳優にとって“主戦場”はフジではなく、テレ朝ということなのだろう。また、脇役陣は1人出ているだけでもドラマが成り立つほどで、豪華さは今クール随一といっていい。
初回視聴率(9日)は12.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と伸び悩んだが、脚本が平凡で、物語そのものに意外性がないのが一因か。
ただし、芸達者が多いだけに、破綻がなく、安心して見ていられるから、今後、数字がアップすることも十分あり得る。
今クールは刑事ドラマがまたまたズラリと並ぶが、「取調室」は中高年には違和感のない物語になっている。一見の価値はありそうだ。