世界卓球でも目立った「絶叫解説」がはびこる裏事情
■テレビ局からの指示が
日曜の女子準決勝の解説では相手が点をとると、「こっから、こっから! こっから!」、日本に点が入ると、「イヤー!! すばらしい!」と絶叫。平野が大逆転した試合の後半では「いいよ、いいよ」「気持ち、気持ち!」「大丈夫、大丈夫」とばかり連呼し、完全に解説をやめてしまった……。
この手の熱狂声援になるのは、解説者だけが悪いわけではない。国際試合がなかった野球ではWBC開催の際、盛り上げるため点が入ると解説者が「よっしゃ!」「OK!」と感情的に叫んでいたが、そうしろとテレビ局から指示されていたこともあったという。解説者は仕事が欲しいし、局とつながりがあれば拒否できない。
テレビは、こういう解説が逆効果で視聴者をシラケさせているとわからなければ、卓球など地味なスポーツを人気コンテンツにはできないだろう。
(松野大介)