大手民放よりのびのび ロンブー淳は「MXテレビ」と好相性
淳はおバカタレントを操るのはバラエティーでお得意だが、当番組では小沢氏とのトークもだいたい噛み合っていた。安倍内閣の印象や、「総与党化している」マスコミについてなど、小沢氏をリラックスさせた上で言わせた。キャスターでもなく、まだベテランではない芸人で、他にできる人はそういないだろう。
しかしこれはMXテレビのおかげだ。淳はもともと政治に興味があるようだが、「知りたがり!」(フジテレビ系)では言いたいことが言えない煮え切らなさを感じさせた(鼻につくとこもあった)。当番組ではのびのびしているし、大人になった印象もある。小沢氏に「また出てくださいよ!」と促す時、「MXには言論をふさぐってことがないですから」と述べた一言が印象的だ。淳は同局で選挙特番などの司会も務めれば政治バラエティーの司会者として躍進する可能性あり。
そう考えると、淳をメーンにし、淳がいじりやすい鈴木奈々をレギュラーにした番組を作り、ゲストに小沢一郎をブッキングする“タブーなし”のMXテレビがすごい。政治について言えないことばかりの大手民放じゃ、こうはいかない。
(作家・松野大介)