歌謡界きっての“左党”あべ静江さん 酒の失敗は生涯2度だけ
デビュー時のキャッチフレーズは「フリージアの香り」。清純派アイドルの王道を突っ走り、20代は映画やドラマのマドンナ役に引っ張りだこだった、あべ静江さん(63)。言わずと知れた酒豪でもある。
私ね、どんなに飲んでも、二日酔いしたことって数えるぐらいしか記憶にないんです。肝臓が強いのか、分解酵素が多いのか……。きっと両方なんでしょうね。
父はバンドマン、母は歌手だったので、音楽関係者が年中、出入りして酒盛りしている家庭でした。それで、物心ついた時からお酒は身近な存在で、当時としては珍しく、自宅にはウイスキーに交じって、常にワインがありました。
大きい声じゃ言えませんが、小さいころ、内緒で赤玉ポートワインを1本空けちゃったことがあったの。そしたら翌日、じんましんが出て、かゆくてかゆくて。でも、おうような時代でしたし、家訓に「女性がお酒で失敗するのはもっともみっともない。失敗する前に、家で自分の酒量を知っておくべき」というのがあり、ぜんぜん怒られなかったですね。
お酒に強いことを自覚したのは、芸能界デビューしたあたりから。最初の男性マネジャーはまったくの下戸だったのね。それで、お酒の席では彼がついでもらった分まで私が飲んでたんです。でも、最後まで普段と変わらないものですから、いつの間にか一目置かれるようになってました。