押井守監督が振り返る タツノコ時代の忘年会は必ず乱闘騒ぎ

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 とはいっても、それは30年以上も前の、僕が若かりし頃の話で、今のアニメ業界は様変わりしたなあ。酒を飲むヤツなんてほとんどいない。誘っても「飲めませんから」って、あっさり断られちゃう。

 その点、実写の映画業界はまだ酒を飲んで打ち合わせしたり、“打ち上げ”があるから楽しいですよ。地方ロケに行くと夜が待ち遠しくてね。一人飲みはしないから、スタッフや役者さんと行くんだけど、会計はたいがい僕が持つから、「THE NEXT GENERATION-パトレイバー」シリーズのロケで熱海に行った際は、打ち上げで有り金、全部使ってスッテンテンになって帰ったよ。

 結局、アニメっていうのは一人一人の個人プレーの集合体で、実写はチームワークの結晶なんだよね。だから、酒席のコミュニケーションは凄く大事なんだ。

 今、ロードショー中の「東京無国籍少女」でもロケ中はよく飲んだ。スタッフや役者さんといいコミュニケーションが取れたのが、作品にも表れてると思う。ぜひ、見て欲しいね。

「東京無国籍少女」(公開中)は女子美術高等専門学校が舞台。ヒロインに抜擢されたのは「TOKYO TRIBE」で注目を浴びた清野菜名金子ノブアキ、りりィ、本田博太郎らが脇を固める、ソリッドシチュエーションサスペンス。ラスト15分の壮絶なアクションシーンとその先の衝撃的結末は必見!

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