元「古井戸」加奈崎芳太郎さんは42年ぶりにCHABOとデュオ

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 さて、東京写真大学(現・東京工芸大学)工学部写真光学科出身の加奈崎さんは70年夏、仲井戸さんと「古井戸」を結成。懐かしの「渋谷ジァン・ジァン」でデビューした。

「最初は4人だったのが、食えなくて、1年ほどでチャボちゃんと2人になっちゃった。初めてのレコードは71年11月リリースの『唄の市 第一集』。吉田拓郎、小室等と六文銭、泉谷しげる、ピピ&コットなどとのオムニバスだったよ」

 単独アルバムは72年3月の「古井戸の世界」が最初。その中に挿入された「さなえちゃん」が運命を変えた。

「チャボちゃんの作詞・作曲、サラサラッと書いたら、これが大当たり。深夜放送にリクエストが殺到し、シングルカットして6月に発売しても、生産が追いつかなかった。どっちかっていうと、オレたちはブルースのノリだったから、ライブ会場は男が多かった。ところが、『さなえちゃん』以降は若い女の子がわんさか。あれには仰天した、ハハハ」

 73、74年は年間200カ所のステージに上がり、合間に新曲を出し、テレビ、ラジオに出演した。

「それでいて、月給7万円。さすがにその後、上げてもらったけど、エレックレコードにはずいぶん貢献したな」

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