ダチョウ倶楽部で30年 上島竜平が語る「愛されキャラ」の流儀
最近は「キス芸」が大ブレーク。相手は男芸人だけでなく、女芸人にも及び、ついには元AKB48の野呂佳代とも。キスしたタレントの注目度がアップすることから、いつしか「幸運を呼ぶ」とまで呼ばれるようになった。
「実はAKB48の指原莉乃ともキスしそうになったんです。メンバーは止めたんだけど、指原は逃げなかった。あのままいったら本当にチューしてましたね。やらなくて正解でした。そういうことが平気でできるようになったら終わりでしょう。ギャグじゃなくなる。ただの“チュー芸人”になっちゃいますから」
「竜兵会」の存在も大きい。今や上島よりもはるかに売れっ子になった有吉弘行や土田晃之、劇団ひとりら後輩芸人との飲み会だ。そこでの話題を後輩がテレビで披露し、上島に突っ込みを入れたりすることで、笑いが生まれている。
「後輩から『めんどくさい』と思われないよう一番気をつけてます。以前、デンジャラスのノッチを飲みに誘ったら、『お腹が痛い』と断られた。でも、飲み会中にリーダーが電話したら、来たんです。『正露丸を飲んだら治りました』って。『後輩からなめられている』と指摘する人もいるけど、オレの中では成立している。傷つきますけど、その傷で笑いを取っているようなもの。傷が増えたらありがたい話です」
いつでも誰からも“愛される”キャラが、芸人生活を支えているのだ。
▽うえしま・りゅうへい 1961年生まれ。兵庫県出身。85年に肥後克広、寺門ジモンらとダチョウ倶楽部を結成。