<第1回>リーダーの和田弘さんから突然呼び出され…
そんなある日、浅草の演芸場「東洋館」に勤めている知り合いのパフォーマーから、うちに出てみればと誘われたんです。ライブハウスに出ていた頃、歌の途中で突然失神の真似をするなどすっとんきょうなことをしていたのを覚えてくれていたみたいで。一度きりのつもりで立ってみた舞台ですが、劇場の支配人になぜか気に入っていただいて、定期的に出演するように。出し物も最初は普通に懐メロを歌うだけだったのですが、次第に歌ネタや物まねも折り込んでいって。
すると何回目かの出演の時、たまたま東洋館を訪れていた今の事務所のマネジャーが、周りから明らかに浮いている僕のネタを見て「なんだこれは?」と腰を抜かし、声をかけてくれました。それが、芸人・タブレット純の誕生の瞬間です。2011年のことでした。