“焼津の半次”品川隆二さん 5度のがん手術乗り越え作詞家に
他には時代劇関係のトークショーや対談のゲストにしばしば招かれる。
「実は今日も夜7時から京都文化博物館で『月影兵庫』の第1作『浅間は怒っていた』の上映会とトークショーがある。放送が終わって50年近く経つのに、ありがたいもんだねえ」
■「コミカルな役」に嫌悪感
さて、山梨県生まれの品川さんは、東洋大学在学中の51年に「ミスター日本」コンテストの5人のファイナリストに選ばれたのがきっかけで大映に入社。その後、テレビ時代劇を制作していた第二東映に移籍した。「素浪人 月影兵庫」(NET/現テレビ朝日)が始まったのは65年1月。
「ボクが演じた焼津の半次はコミカルな役だっただろ。シリアス路線を目指してた自分としては嫌で仕方なかった。かといって、演じるからには中途半端なマネはできない。おっちょこちょいな雰囲気を出すために回を重ねるたびにオーバーアクションになっちまって、引き続き焼津の半次役で出た『素浪人 花山大吉』の時は声が大き過ぎ、録音部が苦労してたよ」
京都撮影所の仕事が増えた結果、東京から京都に引っ越し。だが、本宅に帰ることはほとんどなかった。