連ドラ3本演じ分け 最も使いたい俳優・遠藤憲一は硬軟両用
下馬評では今期の連ドラで最も期待値が低かったにもかかわらず、初回視聴率は9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した遠藤憲一(54)主演の「お義父さんと呼ばせて」(フジテレビ系)。同時間帯に放映されている深田恭子主演の「ダメな私に恋してください」を上回り大健闘した。ところが、2話目以降は6%前後を行ったり来たりと低迷している。
それでも主演のエンケンこと遠藤憲一に対する女性視聴者からの評判の多くは「おちゃめでカワイイ!」。いまや日本を代表するコワモテ俳優のはずが、このところCMや昨年の主演ドラマ「民王」で「コワモテだけどかわいい」というイメージがついてしまった。
そのせいか、ここ数年は連ドラに引っ張りダコだ。今期も「逃げる女」「真田丸」(ともにNHK)と「お義父さんと呼ばせて」の3番組に出演し、それぞれ刑事、武将、裸踊りまで披露してしまう恋するオジサンと、振り幅の大きな役柄を見事に演じ分けている。
「硬軟どちらの役柄でも自在に演じ切る演技力は安心感がある。前クールドラマ『結婚式の前日に』(香里奈主演)が視聴率的に撃沈したのに非難が少なかったのは、遠藤の存在があったからと言われている。しかも、ダイハツのCMでは吉田羊のコミカルな雰囲気を引き出したように、共演者を引き立たせるのがうまい。今、最もキャスティングしたいと思わせる役者です」(テレビ関係者)