NHKにも聞いてみた アナウンサーとキャスターどう違う?
テレビのニュース番組が変わった。ときに政権を批判してきた司会者たちは一掃され、当たり障りのない発言を繰り返す人たちが番組を進行している。国民を代表して権力を監視し、ウソやデタラメを暴く姿勢は薄まってしまったようだ。
一般にニュースや情報番組の総合司会は「キャスター」と呼ばれることが多い。彼らは局の「アナウンサー」の場合もあるが、記者や文化人、タレントを起用することもある。つまり「キャスター」=「アナウンサー」ではないということだが、そもそも両者の違いはなんなのか。
多くの番組で「アナウンサー」を「キャスター」に据えているNHKの広報担当者は、「アナウンサーは、記者、カメラマン、ディレクターなどと同じ職種の名前。キャスターは番組の中での役割の名前です」と説明する。キャスターはアナウンサーである必要はないし、キャスターをやった文化人がアナウンサーと呼ばれることもないわけだ。
ちなみに広辞苑(第6版)によると、アナウンサーは〈ラジオやテレビでニュースを読んだり、司会・実況放送などをしたりする人〉とある。つまり、与えられた原稿を読んだり、見たままの状況を話すのが仕事なのだ。求められるのは、正確な発音で正しく伝えることである。