第1作に近い「シン・ゴジラ」 “歴代”には意外な身体能力
今年の最大ヒット映画になりそうな庵野秀明総監督の「シン・ゴジラ」。東宝が1954年に公開した映画「ゴジラ」から、シリーズとして実に60年以上もの歴史を持つが、面白いのは、作品によってゴジラの描かれ方や、誕生の設定などが異なるところだ。
今作「シン・ゴジラ」は、海に投棄された核物質をエネルギーとして、個体で進化することができる「完全生物」として描かれている。特撮に詳しいライターの岩佐陽一氏によれば、「今作のゴジラは、第1作のゴジラに近い存在。ビキニ環礁の核実験を背景に、人類が生み出した脅威として描かれています。ゴジラは歩き回って街を破壊し、放射能を帯びた白熱光を吐き出します。シン・ゴジラも同じですね。でも、他のゴジラ作品では、ゴジラはもっといろいろなことができるようになっているんです」とのこと。
そこで1作目や今作にはない、ゴジラの恐るべき身体能力を一部詳しく見てみよう。
■空飛ぶゴジラ
ゴジラ対ヘドラ(71年)
ゴジラシリーズにおいて唯一見せた飛行能力。空を飛んで逃げるヘドラを追いかけるため、しっぽを胸に抱えて放射能火炎を噴き出し、その反動で飛ぶという技を見せた。他にも、ヘドラに左目を溶かされたのに、翌年には完治しているという凄まじい治癒能力も。