ひとり気を吐く渡辺謙 “政治発言”のタブーに屈さない信念
■新国立競技場や原発再稼働にも意見
世界で唯一の被爆国で、福島第1原発事故を経験した日本では、至極まっとうな感想だろう。渡辺はこれまでも、事あるたびに“発信”を続けてきた。新国立競技場の巨額な工事費問題や原発再稼働にも、批判的な意見をつぶやいている。芸能リポーターの川内天子氏はこう言う。
「日本では芸能人が政治的な発言をすると、CMスポンサーが嫌がったり、制作サイドが扱いづらいと判断するから、なかなか意見しにくい風土があります。しかし、謙さんはハリウッドスターたちと接する中で、自分の意見を発信していく大切さを感じたのかもしれません。決して声高ではありませんが、“自分のスタイル”で発信を続けているんだと思います」
渡辺のように自由に意見できる土壌ができれば、日本はもっと成熟した社会になるのかもしれない。