著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

江口洋介に渡部篤郎 役者は50歳になると“いい味”が出る

公開日: 更新日:

「東京ラブストーリー」をはじめ、フジテレビのトレンディードラマに出ていた頃の江口洋介はちっともいいと思わなかったが、年月を経ていい役者になった。今年51歳。グッと渋みが増した。「コンフィデンスマンJP」(フジ系)の第1話ゲストでの悪役もハマっていたし。

■悪役やらせるなら石黒賢

 悪役といえば吉高由里子主演「正義のセ」(日本テレビ系)の第1話ゲスト石黒賢のパワハラ部長もよかった。デビュー作「青が散る」での笑顔がまぶしいテニスボーイとは思えないほどのダーティーぶり。「コンフィデンスマンJP」の第3話でも有名美術評論家で、その鑑定眼を悪用し、美術品を安く仕入れて高く売りさばく悪徳美術商をやるとか。こりゃ楽しみだ。ちなみに、石黒は今年52歳。

 もうひとり「シグナル 長期未解決事件捜査班」(フジ系)で警視庁刑事部長・中本慎之助を演じる渡部篤郎の冷酷非道ぶりがいい。数々の政治家や大企業に絡む隠蔽工作を行うなど汚い手を使ってのし上がってきた警察キャリア。

 渡部も若い時はカッコつけてなんだかエラそうでヤなやつというイメージしかなかったが、橋本環奈と共演した「警視庁いきもの係」(フジ系)もおちゃめでよかったし、飯豊まりえとの「パパ活」の仏文教授もエロっぽくてよかった。渡部、今年50歳。役者もワインも熟成させると味わいが深くなるのか。彼らが出てくるとドラマがピリッとしまる。

 ちなみに、新潟県の米山隆一知事も50歳。どこでどう間違ったかねえ。

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