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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

古舘伊知郎の真骨頂はギリギリのラインを狙うフレーズの力

公開日: 更新日:

「ウケ狙いしたくてしょうがない。印象づけたいんですね」(古舘伊知郎フジテレビ「名曲お宝音楽祭」9月26日放送)

 古舘伊知郎(63)が、「夜のヒットスタジオDELUXE」(フジテレビ)での自らの司会っぷりを振り返りながら言った言葉を今週は取り上げたい。

「ウケ狙い」における古舘の最大の武器は何といっても「フレーズ」の力。古舘はゲストのミュージシャンたちに、プロレス実況時代に培ったキャッチフレーズをつけていった。

 たとえば、由紀さおりは「歌う年齢当てコンテスト」、尾崎紀世彦は「鼓膜破りの荒法師」、和田アキ子は「日本の動く自由の女神」。相手が怒るか怒らないかのギリギリのラインを狙い、場をピリッとさせることが古舘の真骨頂だ。

 そんな「夜ヒット」の中でも屈指のピリッとしたシーンといえるのが、甲本ヒロト率いるザ・ブルーハーツがゲストに訪れたときだろう。それは1987年の年末スペシャル。この年にメジャーデビューした彼らは一部の若者のカリスマだったが、世間的には無名。もちろんゴールデンタイムの番組には初出演だ。

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