受信料収入4年連続最高 NHK“数十円値下げ”にも姑息な狙い
放送ジャーナリストの小田桐誠氏が言う。
「視聴者の厳しい意見はもっともで、“値下げ”というからには年間で2000~3000円値下げしないとインパクトがありません。前回の値下げの時は、気付かなかった視聴者が多数いました。膨大な繰越金を崩せばもっと下げられると思います。また今の収支スキームで考えるのではなく、社員寮を売ったり、福利厚生や手当、企業年金を見直すことで受信料に還元することはできます」
しかも、ケチなNHKが月額でわずか“数十円”とはいえ、値下げに踏み切るのは、姑息な狙いがあるらしい。19年からテレビとネットの常時同時配信が国に認められたのと“交換条件”だったともっぱらだ。
「常時同時配信が始まるとスマホを持っているだけで受信料が徴収される可能性も現実味を帯びてきます。『チコちゃんに叱られる!』などの若者にも受ける番組を制作しているのは、ネット世代にNHKを身近に感じてもらい将来のネット受信料収入をもくろんでいるからだと思います」(小田桐誠氏)
“値下げ”と言われても誰も納得しないわけだ。