受信料1兆円も射程 「チコちゃん」人気に秘めたNHKの野望
おかっぱ頭の少女がキャラクターで「ボーっと生きてんじゃねえよ!」が決まり文句のNHK番組「チコちゃんに叱られる!」が大人気だが、手を叩いて喜んでいると痛い目に遭うことになりそうだ。
「NHK経営計画(2018―20年度)」によると、NHKは「公共放送」から「公共メディア」へ進化していこうとしている。「公共メディア」とは放送に加えてインターネットを駆使して、視聴者が情報を受け取る手段を多様化させること。つまり、テレビとネットの常時同時配信を狙っているようだ。その足がかりが、「チコちゃん」なのである。
「『チコちゃん』の視聴者は受信料の支払率が低い20代と40代が突出しています。その層をターゲットにした番組をつくり、受信料を徴収しやすい環境を整えようとしたのだといわれています」(テレビ局関係者)
NHKは常時同時配信で将来的にネット受信料も徴収しようとしている。背景にはテレビの視聴習慣がない若者が増えて、テレビよりネットの“接触時間”が増加傾向にあるためだ。NHKは将来の受信料収入が減少するのではないかという危機感があるという。