著者のコラム一覧
田崎健太ノンフィクション作家

1968年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早大卒業後、小学館入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、99年末に退社。著書に「W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇 」(新潮文庫)、「偶然完全 勝新太郎伝」(講談社+α文庫)、「真説・長州力 1951-2018」(集英社文庫)、「電通とFIFA」(光文社新書)、「真説・佐山サトル」(集英社インターナショナル)、「ドラガイ」(カンゼン)、「全身芸人」(太田出版)など多数。

浅香光代<上>さらしに裾を切ったブルマー…裸同然で舞台に

公開日: 更新日:

 今年、90歳になった浅香光代さんが役者の世界に入ったのは9歳のときだった。つまり80年以上、舞台に立ち続けていることになる。

 浅香光代――本名・北岡昭子。1928年に神田で生まれた。9歳で浅香新八郎の主宰する一座に入り、小森昭子と名乗っている。1944年に彼が37歳で亡くなった後、〈浅香〉の名前を使うという話が持ち上がったという。

「内弟子に入ったときから、お弟子さんじゃなくて、よく“娘さんですか”って言われた。他の弟子と同じ衣装を着て出てきてもそうだった。先生が倒れちゃったでしょ。でも座員はそっくりそのままいる。みんなが“先生はこの子のことを可愛がっていたから、浅香新八郎の子どもって通るから、そうしましょう”って。じゃないと興行が出来ないからね。興行主も“そうだ、娘にしましょう”と。娘が継いだことならば興行できるじゃない」

 浅香新八郎の知名度を利用するため、10代だった彼女が担ぎ上げられたのだ。

「その日から“お嬢”になったよ。そして“座長、座長”って言われた」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動