「レッド・スパロー」(2018年、米国)
ロシアの美人バレリーナ・ドミニカは政府に仕える叔父の策略で強制的にスパイの道に。その養成学校の冷徹な女教官が反抗的な彼女を諭した言葉だ。
その女教官役のシャーロット・ランプリングがスゴイ。冷たいまなざしは鋭く、貫禄十分。周りの前で女生徒には、フェラチオさせたり、ドミニカにはレイプされた相手にセックスを命じたり。
極寒の地・ロシアやハンガリーを舞台にしたスパイ映画。いろいろな事情で主人公が強制送還されて水責めや暴力などの拷問を受ける。そんな役を演じるのが、オスカー女優ジェニファー・ローレンスで、全裸ヌードを初披露。肉欲で男を狂わせる女スパイを体当たりで大胆に演じている。
拷問をくぐり抜けて出会った男は、機械で皮膚をはがされるシーンにゾッとする。正直、マジで怖いが……。
原作者が元CIA捜査官だけあって、いかにロシアが冷酷かつ劣悪な国家であるかのようなストーリーが展開。真偽はともかくスパイの舞台裏がリアルに描かれているのが面白い。ドミニカをスパイにスカウトした叔父がプーチンに似ているのが笑える。
スパイ映画にしては、アクションがイマイチだが、水責めや皮剥ぎなどの拷問シーンに背筋がゾッとする。そこにからむのがジェニファー・ローレンスだから、SM好きにはたまらないだろう。