森本レオ「第2の裕次郎」と キムタク主演映画でついに本領
木村拓哉(46)の主演映画「マスカレード・ホテル」の快進撃が止まらない。すでに観客動員数は200万人、興収は26億円を突破。木村の主演作としては「検察側の罪人」(2018年)の29億円はもちろん、同じ鈴木雅之監督と組んだ「HERO」(15年)の46・7億円も射程圏内で、改めて「数字を持つ男」の本領を発揮した形だ。これまで映画俳優としてのキムタクを高く評価してきた映画批評家の前田有一氏はこう語る。
「ヒット請負人の鈴木監督のもと、長澤まさみや前田敦子、松たか子といったスター級の女優陣をはじめ豪華キャストを揃えたいわゆる『グランドホテル』形式の群像劇。この手の映画を成功させるには、彼らに負けない圧倒的カリスマを持つ主演スターが必要です。プロ意識が高い木村拓哉はその役割を自覚しているし、『コケたら全責任を負わされる』重いプレッシャーを背負いきる責任感も持っている。だから激しく個性がぶつかりあう演技合戦となった本作でも、彼がきっちり要所を締めている印象で、映画に安定感をもたらしています」
原作は東野圭吾の同名ミステリー小説。刑事の新田(木村拓哉)は、連続殺人事件の次の犯行がホテル・コルテシア東京で行われることを突き止める。それを受けた捜査本部は、犯行を未然に防ぐため捜査員をホテルスタッフに偽装することに決め、新田はフロントに配置されることになる。