著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

昭和から平成を駆け抜け令和に至る 歌姫たちの「現在地」

公開日: 更新日:

 恋愛も好対照だった。

「恋愛を歌手の肥やしにした」のが聖子だったなら、明菜の恋愛は逆に仕事にマイナスに作用した。「結婚を夢見た」アイドル歌手との恋は自殺未遂を起こすなど世間を騒がせるスキャンダルとなる悲恋に終わった。追い打ちをかけるように仕事にも影響が出始める。心身ともに本来の「歌姫」らしさが徐々になくなっていた。熱烈ファンのラブコールに応えてディナーショーなど年間、数ステージで歌う程度に減少。昨年からはその活動も停止状態。今や現在の動向も確かなものが伝わってこない状態が続いている。「このまま自然消滅のように事実上の引退になってしまうのでは」(芸能関係者)と心配されている。

 昭和を代表する3人のアイドル歌手も一段落した90年代。歌謡界は新たに「アーティスト」と呼ばれる歌姫ブームを迎えた。昨年引退した安室奈美恵さん(41)と共に新たな音楽シーンをつくったのが浜崎あゆみ(40)だった。CD売り上げなどさまざまな記録を作り上げたあゆ。女子高生の間では「カリスマ」と称されていたが、私生活も奔放だった。アイドルとの隠さぬ恋が奔放ぶりの始まり。2011年1月1日にオーストリア出身のモデルとの結婚をツイッターで発表。世間を驚かせたが、1年で離婚。その後も男性の話題は尽きることがなかったが、最近は恋愛話も少なくなってきていたころ、浜崎の半生に基づいた小説「M 愛すべき人がいて」(小松成美著・幻冬舎)が出版された。育ての親である音楽プロデューサー・松浦勝人(現・浜崎が所属するエイベックス会長)を「M」として、彼との恋の話を核とした小説という。「なんで今さら」と批判する声も多いが、これまで自ら恋愛を発信してきた浜崎らしいという見方もできる。松浦氏も承諾の上でのある種の炎上商法にも見える。賛否入り乱れることは織り込み済み。話題になればなるほど小説の中身を知りたくなるもの。

 昭和から平成を走り抜けた歌姫たち。令和になってもそれぞれの生き方は注目され続ける。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  4. 4

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  2. 7

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  3. 8

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した