食事にもこだわり 楠瀬誠志郎さんが描く理想のコンサート
山下達郎、小林武史らと音楽シーンで共演、1991年にシングル「ほっとけないよ」が70万枚のヒットを記録した楠瀬誠志郎さん(59)。その後もミュージシャン、アレンジャーとして80~90年代は郷ひろみからSMAPまで数多くの楽曲を提供してきたスペシャリストだ。どうしても実現させたいステージがある……。
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ふと我に返る瞬間は夕暮れから夜になる、隙間の時間です。その時に照らし出される街の風景が好きですね。ギンギンに太陽が輝く青い空もいいけど、やがてあかね色になり、夜空が徐々に広がって、月に照らされていく瞬間です。暖かく包み込まれたような空気が、夜の澄んだ空気に変わっていく。自然界の壮大な変化を感じられる時間という言い方もできます。
ミュージシャンはスタジオにこもることが多いので、そのゆったりしたぜいたくな隙間を見ることができないことが多い。だから、ボクの夢は夕暮れの空が果てしなく広がる浜辺で、真っ赤な太陽が落ちるのを眺めながら行う、極上のプライベートコンサートです。