映画「108」鬼才・松尾スズキの強烈“大暴走”に拍手喝采
劇団「大人計画」主宰の才人、松尾スズキが初めて監督、脚本、主演のすべてを務めた映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」(公開中)がキョーレツすぎると評判だ。コメディーとはいえ、50人以上の男女が入り乱れるクライマックスの全裸乱交シーンなど振り切れたセックス描写が多く、レーティングはR18+指定となっている。
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公開に先立つトークイベントでは「体が動くうちに、1本くらいは主演作を残しておきたかった」と語った松尾監督。「誰もやりたがらないほど濡れ場が連続」する、その挑発的な内容について、映画批評家の前田有一氏がこう語る。
「普通のものからアブノーマルまで、確かに濡れ場が多くて多種多様。しかし圧巻なのは、やはり膨大なローションをプールのようにダダ広い部屋に注ぎ込んで撮影した乱交シーンです。エロと笑いがどんどんエスカレートして、男女のヌードがまるで溶け合うように一体化するさまは、ほとんどアートの域に達しています。撮影時は、前張りがはがれる役者が続出して大変だったそうです」