元特捜部主任検事・前田恒彦氏もハマった「裁判モノ」5選

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■正義とは何か「評決のとき」

 まずは「評決のとき」を。2人組の白人青年が10歳の黒人少女をレイプし、瀕死の重傷を負わせて逮捕されたものの、白人至上主義の街であり、無罪放免の公算が高かった。憤ったのはサミュエル・L・ジャクソン演じる父親だ。裁判所で彼らを銃殺して復讐を果たすが、警護の白人警官にまで右脚切断の重傷を負わせてしまう。

 黒人の白人殺しは有罪だと死刑。ケビン・スペイシー演じる検事は州知事の椅子を狙う野心家で、裁判官や陪審員も白人ばかり。判決やいかに……という物語。

 正義とは何かを深く考えさせられる名作であり、マシュー・マコノヒー演じる弁護士の最終弁論も胸を打つ。

 衝撃の結末といえば、カトリック教会の大司教殺害事件を題材にした「真実の行方」だ。犯人はエドワード・ノートン演じる聖歌隊の青年、その弁護をリチャード・ギア演じる元検事の敏腕弁護士が務める。事件の背景をめぐり、裁判は波乱の展開に。「有罪判決を受けるまでは無罪という見解を俺は信じている。それを信じるのは、人間というものが本来、善だと信じているからだ」と正論を語る弁護士。重要な伏線だから見逃さないように。

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