テラハ問題でも変らない バラエティーの常識は世の非常識

公開日: 更新日:

 フジテレビが恋愛リアリティーと銘打った「テラスハウス」問題は、制作会社イースト・エンタテインメント社が出演者の行動の一部を切り取り、ネガティブな側面を強調する編集を主導していたと報じられ、脅迫状が送りつけられるなど、批判が高まっている。

■制作会社に責任転嫁

 だが、そういう番組にするよう指示していたのはTV局だ。制作会社に責任転嫁するよう、局が自分たちとズブズブのスポーツ紙に制作主導と喧伝させているのかもしれないが、局と制作会社は厳然たる上下関係にあり、発注元と請負先という悲しい主従関係によって成り立っている。

 局は違うが、かつて「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)のドッキリ企画で恥をかかされたと、一般の出演者から恨みを買い、同局系の制作会社は1年くらい、嫌がらせを受けたことがある。その後、現場では「素人は何をするかわからない」となり、それよりは御しやすいという理由から、ドキュメントバラエティー(今のリアリティーショー)の出演者は必ず事務所所属のタレントを起用するようになった。フジが1999年から約10年放送した「あいのり」は、すべて事務所所属のタレント。ギャラが発生し、完全な台本をもとに出演者は動いていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」