著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

テーブルに台本を投げ出した桂文珍師匠が伝えたかったこと

公開日: 更新日:

 芸歴50周年を迎える桂文珍師匠。2月末から3月にかけて記念の「国立劇場20日間独演会」を予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で一部の公演が中止になってしまいました。

 2月にNGK(なんばグランド花月)の楽屋でお会いした時、「いよいよですね」とお声かけした私に「楽しみやね~!」と満面の笑みを浮かべておられたので残念でなりません。

 師匠とはご縁があり、毎年8月8日にNGKで行われる「88文珍デー」の新作落語や、師匠がプロデュースされた「落語芝居」の脚本も書かせていただきました。

 楽屋にご挨拶に伺うと「こんなん考えてんけど、どう思う?」と新作落語を誰よりも早く聞かせていただいたこともあります。私にとってはいろんなことを教えてくださる、優しい師匠ですが、仕事の面では非常に厳しい方です。

 10年以上も前、NGKからお正月の生番組を放送中のことでした。私は阪神巨人さんの漫才台本を担当していたため、楽屋ロビーで文珍師匠の隣に座ってお話をさせていただいていた時のこと。

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