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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

怪物を仕切る団長安田こそ規格外のストイックモンスター

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 もともとは2006年に、テレビ番組の景品で相方のクロちゃんがロードバイクを当て、譲り受けたことがきっかけだった。最初は乗り方が分からず“ママチャリ”に変えてもらおうと思ったが、「いいバイクなので乗ってください」と店員に諭され、教わるままに乗り始めた(一般社団法人・自転車協会「ENJOY SPORTS BICYCLE」16年12月19日)。そこから実業団の入団テストに合格し、「芸人初の実業団選手」となるまでに成長したのだ。

 そのストイックさはもちろん、お笑い芸人としても発揮された。下積み時代は養成所に通い、ネタを作る傍ら、深夜から朝まで解体工事のバイト。「死んだらクソほど眠れるんだから、今は寝なくていいや」(リクルート「SUUMOタウン」19年11月21日)と思っていた。

 そんな真っすぐな気持ちが裏目に出て、20代前半の頃、番組の途中でディレクターの胸ぐらを掴んでケンカをしたりもした。その後、元力士のHIROとアイドル志望のクロちゃんと安田大サーカスを結成。お笑いの基本を一切知らない2人に一からイロハを叩き込んだ。

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