ジャニー氏とメリー氏…芸能界で帝国を築いた姉弟のルーツ
ジャニー氏は街中などで少年をスカウト。アイドルとしてスターにするやり方も芸能界では常識外だった。歌手・俳優・芸人問わず、本来、個々が志望して練習を重ね基本的な実力をつけてからスカウトやオーディション、弟子などを経て芸能界に入る。この大半を省略した。スカウトとレッスンだけでスターにしてしまう。入れる子はジャニー氏のお眼鏡にかなった男の子だけ。他の大手プロはオーディションで実技テストをするなど、あくまでも演技能力などを見て判断するが、ジャニー氏はビジュアルなど一瞬のひらめきで判断した。レッスンは後回し。ジャニー氏のスカウト能力を評価する声もあるが、プロデュース力もたけていた。
創設者そのものも、芸能界の既成概念と違ったことが、姉弟(メリー喜多川氏とジャニー喜多川氏)に関心を持つようになったきっかけだった。タレントの熱愛などと並行して姉弟の経歴などを何度となく取材してきた。改めてその一部をひもとく。
2人は米国ロサンゼルス生まれ。父親は真言宗の僧侶として布教のために渡米。リトルトーキョーの一角にあった高野山米国別院の主監を務めていた。米国生活で日米両国の戸籍を持ち、「ユー」などと英語交じりの日本語を話すようになった。