著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

大木こだまひびき「チッチキチ~!」が全国区になった理由

公開日: 更新日:

 まったりゆっくりしたテンポのしゃべりでお客さんを引き込んでしまうコンビ歴40年になる大ベテランの大木こだまひびきさん。

 1981年、こだまさん(写真右)は前のコンビで「お笑いスター誕生!!」のチャンピオンになりながら、相方の不祥事で解散を余儀なくされ、旧知のスポーツ紙の記者が現状を取材に。その際、記事の最後に半ば冗談で「現在相方を探してます」と事務所の連絡先を入れた“募集広告”を掲載。同じくコンビを解散していたひびきさんの事務所の社長がその記事を見て「会ってみたらええやん」という一言で応募(?)することに。「ほんなら台本の読み合わせしてみよか」とやったところ、声のバランスがよく、お互いにしゃべりやすいことから新コンビを結成。ちなみに“面接”には他に3人の候補が来たそうです。中には「電話帳を破れます」という怪力自慢もいたそうで、丁重にお帰り願ったそうです。

 関西人なら誰もが知っているであろう、こだまひびきさんの代名詞「往生しまっせ~」というフレーズは考えに考えて満を持して発信したものではなく、漫才中にたまたま言ったところ大ウケ。「これはいけるんちゃうか?」ということでその後、「往生しまっせ~」を中心にネタを考えられるようになりました。

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