著者のコラム一覧
SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

懸念が一転!眞栄田郷敦の高校生役がハマった痛快コミカル劇「プロミス・シンデレラ」

公開日: 更新日:

■ヒロインの正直さと強さが、痛快感を生む

 そもそものストーリーは、もしそれが現実なら悲惨に尽きる。不倫をした夫に一方的に離婚したいと告げられ、家を飛び出した主人公の早梅(演:二階堂ふみ)は、勤めていたパートをクビになり、全財産の30万円が入った鞄を盗まれ、無一文の宿無し無職になってしまう。そんな早梅に目をつけた老舗旅館の御曹司の男子高校生・壱成(眞栄田)は、早梅に金と人生をかけた“リアル人生ゲーム”を持ちかけるという始まりだ。

 これが悲壮感たっぷりにならず、痛快でコミカルな展開になっているのは、少々のことではへこたれない芯の強さが早梅の根底にあるからだ。どんな時でも早梅は決して諦めず、自分に言い訳をしない。正直に真っ直ぐに、良いことは良い、悪いことは悪いと言える強さを持っている。そんな彼女の言動はとにかく痛快の一言に尽きる。

 初回で壱成に言い寄るお嬢様モデルのめぐみに対し「自意識過剰でたいして売れてもねぇ三流モデルなんか相手にするかよ」と言い放った壱成の顔を、早梅はケーキに埋めて「やりすぎ! もう少し人の気持ちってもんを考えなさいよアンタは!」と叱る。一方、壱成のコンプレックスをえぐるような言葉を並べためぐみに対しても、早梅はケーキを顔に投げ「他人が勝手に“落ちこぼれ”呼ばわりしていい権利なんてないの! 22歳になってもそんなことも分かんないの? 歳だけとってどうすんの!」と、壱成同様に叱りつけた。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末