「警察呼ぶよ!」清純派女優に罵倒されるも消えないスクープへの執念

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 女性記者が化粧ポーチにカメラを仕込んだり、自転車置き場のママチャリのバスケットの下のライトにカメラをつける。あるいはフレームに超小型カメラのついた黒いべっ甲の眼鏡をしたりと、探偵さながらの変装や工夫を凝らしてきたが、昨今の張り込み隊はそうした小細工をしなくなっている。自分たちへ向けられる世間の風当たりもあるが、堂々としていたいという声なきプライドではないかとカメラマンは分析している。

 そうやって長玉の望遠レンズを向けて5日目の夕刻、ターゲットの女優が姿を見せた。エントランスに横づけにした車から降りてきた中年俳優にエスコートされ、車に乗り込んだ。熱愛スクープの瞬間だ。もらえるボーナスももう大したことはない。それでも、この一瞬を捉える執念はいまも誰にも負けない自負がある。 =つづく

(取材・構成=長昭彦/日刊ゲンダイ)

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