著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

飯野矢住代誕生秘話<3>「私は二号の娘」発言で世界大会の渡航費が支払われない事態に

公開日: 更新日:

《ときおり洋服を作ってくれていたデザイナーから、情報を仕入れた。

 ミスユニバースの飯野矢住代が銀座で働いてもいいとかいってましたよ。(中略)何でも渋谷の円山に芸者で出ているおっ母さんと母娘二人暮らしで、たいして楽でもない。そこへ持ってきてミスに当選しちゃったもので、やれドレスだ靴だとやたらに金がかかる。こんなことならいっそ出ない方がましだったみたいな結末らしくて》(「ザ・ラスト・ワルツ『姫』という酒場」/文春文庫)

 山口洋子にとって飯野矢住代を援助する利点がないわけでもなかった。ここで恩を売れば「姫」のホステスにスカウトする算段がつくのだ。

「会ってみることにしたわ。だって、ミス・ユニバースが働く店なんてどこにもないじゃない」

 洋子は紹介者にそう言った。(つづく)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方